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京鹿子
[キョウガノコ]

ジャンル	地唄・箏曲 三味線組歌 破手組
作曲者	柳川検校？
調弦	本調子
唄	[前弾] 一　是（これ）は京鹿子（きようがのこ）ン色（いろ）も良（よ）やン、目結手際（めゆいてぎわ）も、良（よ）やン着（き）よやノン、 　　あら都恋（みやここい）しやノ、都（みやこ）の仕手達（してたち）、恋（こい）しやノ。 二　是（これ）はソレ京小袖（きようこそで）ン、イヨ色（いろ）オも良（よ）やン、紋柄（もんがら）や手際（てぎわ）も、 　　良（よ）やン着（き）よやノン、あらみやこ恋（こい）しやノ、都（みやこ）の染殿（そめどの）、 　　恋（こい）しやノ。 三　真（しん）のイヨ闇（やみ）にも、イヨ真（しん）のソレ闇（やみ）にも、迷（まよ）はぬイヨ我（われ）を、 　　ああたンだソレ其（そ）、マタノソレ其様（そさま）の、迷（まよ）イヨはすれ。 四　ソレ吹（ふ）けやイヨ松風（まつかぜ）、イヨ吹（ふ）けやソレ松風（まつかぜ）、 　　イヨ上（あが）がれよイヨ簾（すだれ）、今（いま）のソレ小（こ）、今（いま）のソレ小歌（こうた）の、 　　主見（ぬしみ）たや。 五　花（はな）とならば、散（ち）りかかる、御身（おんみ）は紅葉（もみじ）の、色（いろ）よノウサテ、 　　日数（ひかず）に添（そ）ひて、色増（いろま）さる。 　　[合の手] 　　エイ梅（うめ）の匂（におい）を、梅（うめ）の匂（におい）を、桜花（さくらばな）に、宿（やど）らせて、君（きみ）の髻（たぶき）に、 　　挿（さ）させつつ、青葉（あおば）のままに、眺（なが）めばや、眺（なが）めばや。 　　[合の手] 六　エイ尺八（しやくはち）の、尺八（しやくはち）の、一節切（ひとよぎり）こそ、音（ね）もよけれ、 　　君（きみ）と一夜（ひとよ）は、寝（ね）もやらぬ、あら心（こころ）なの、君様（きみさま）や、君様（きみさま）や。 　　[合の手] 　　エイ其方（そかた）と此方（こかた）とは、松（まつ）に藤（ふじ）の、下（さが）り枝（えだ）の如（ごと）く、 　　誰彼時（たそかれどき）に、かかるか、情（なさけ）に添（そ）ひし、身（み）に身（み）に纏（まと）はるる、 　　纏（まと）はるる。

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