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茶碗
[チャワン]

ジャンル	地唄・箏曲 三味線組歌 奥組
作曲者	柳川検校？
調弦	本調子
唄	[前弾] 一　君（きみ）がいとしけりゃ、枕（まくら）までいとし、ン此方寄（こちよ）れ枕（まくら）、 　　寄（よ）らいノ枕（まくら）。 二　人（ひと）の偽（いつわ）り、浮世（うきよ）の中（なか）に、問（と）はず語（がた）り、な投（な）げ去（さ）れそ、 　　とにかくに我（われ）を、神（かみ）や仏（ほとけ）と、言（い）うて打（う）ち置（お）いて、 　　今更（いまさら）さらに、捨（す）てらりょかノ。 三　文（ふみ）は数（かず）かず、通（かよ）はすれども、嫌（いや）と仰（おしや）るも、振心（ふりごころ）。 四　情（つれ）なやナ、賊（しず）が心（こころ）の、現（うつつ）ンなや憂（う）や、思切（おもいき）られで、 　　ヤレ何（な）とせうぞノ。 五　我（われ）をつろつろ、忍（しの）ばばつろつろ、皮草履召（かわぞうりめ）されよノ、 　　つろつろ足駄（あしだ）が、つろつろ鳴（な）るもの、つろつろちんから、 　　ころりとエイ、からりころりと。 六　恋（こい）の薬（くすり）がナ、茶碗一（ちやわんひと）つ、茶碗一（ちやわんひと）つが、及（およ）びなや、 　　せめて此（こ）の手（て）に、手（て）に是程（これほど）、御身（おんみ）ゆゑにこそ、 　　立（た）たじばな立て（たデ）、先（ま）づはお寝（よ）るよノ、腹立（はらだ）ちや。

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