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賊
[シズ]

ジャンル	地唄・箏曲 三味線組歌 裏組
作曲者	柳川検校？
調弦	本調子
唄	[前弾] 一　賊（しず）の身（み）なれば、色（いろ）には出（だ）さぬ、アただン心（こころ）の、 　　ソレ中（うち）に焦（こ）ンがるる。 二　立寄（たちよ）り掬（むす）ぶ、ン山（やま）の井（い）の、飽（あ）かれず飽（あ）かぬ、仲（なか）はナ、 　　松（まつ）のイエイ二葉（ふたば）よ、千歳経（ちとせふ）るまで。 三　筆（ふで）で書（か）くとも、絵（え）に写（うつ）すとも、イヨさらに尽（つ）きせじ、 　　松島（まつしま）の、波（なみ）に映（うつ）ろふ、月（つき）の影（かげ）、島（しま）の数（かず）、シン知（し）らぬ。 　　たンだ人（ひと）には、馴（な）れまいものを馴（な）れての後（のち）は、 　　るるンるるンるるン、るるンるる身（み）は、大事（だいじ）がるもの、 　　離（はな）るるが、憂（う）いほどに。 四　被（かず）いだ水（みず）が、ゆりゆりゆりたぶつき、溢（こぼ）るるげなもの、 　　現（うつつ）なや、殿（との）は都（みやこ）に。

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