古典曲検索

堺
[サカイ]

ジャンル	地唄・箏曲 三味線組歌 奥組
作曲者	柳川検校？
調弦	本調子
唄	[前弾] 一　恋（こい）しや恋（こい）しや、我（わ）が心（こころ）、あたりの空（そら）も、懐（なつか）しやナ、 　　昔恋（むかしこい）しや、東（あずま）のハ花盛（はなざか）り。 二　昔語（むかしがた）りの、言（こと）の葉（は）に、御代（みよ）も久（ひさ）しく、波風（なにかぜ）もまた、 　　四海（しかい）に治（おさ）まる、国御代（くにみよ）なれや、老（お）いたも若（わか）きも、 　　いざ諸共（もろとも）に、打連（うちつ）れて、踊（おど）り手振（てふり）を、お目（め）に掛（か）きょ、 　　ヤレ見（み）せ参（まい）らしょ。 三　堺小女郎（さかいこじよろ）は、形（なり）の好（よ）さ、鹿（か）の子（こ）帷子（かたびら）、腰寄（こしよ）せて、 　　ぎりゑ殿（どの）、尺長（しやぐなが）を、しゃんと結（むす）び、下（さ）げてノ、 　　機織（はたお）る音（おと）は、秋（あき）の虫（むし）の音（ね）、アアりんりんりんと、 　　りりつと、機織（はたお）り候（そろ）、鳴（な）いて慰（なぐ）さむ。 四　神主殿（かんぬしどの）に、禰宜神楽（ねぎかぐら）、御幣幣（ごへいぬさ）の、尊（たと）きを見（み）ればノ、 　　数珠（じゆず）さらさらさらと、捨（す）てぬ神楽（かぐら）を、いざや参（まい）らせん。 五　堺踊（さかいおど）りは、面白（おもしろ）や。堺踊（さかいおど）りは、面白（おもしろ）や、堺表（さかいおもて）で、 　　船止（ふねと）めて、沖（おき）の景色（けしき）を、眺（なが）むれば、今日（きよう）も日吉（ひよ）しや、 　　明日（あす）の夜（よ）やただ、何時（いつ）を限（かぎ）りと、定（さだ）めなの君（きみ）。 六　堺踊（さかいおど）りは、面白（おもしろ）や、堺踊（さかいおど）りは、面白（おもしろ）や、あれ出（で）て見（み）さい、 　　これ出（で）て見（み）さい、皆咲連（みなさきつ）れた、花（はな）どもよ、糸（いと）より細（ほそ）い、 　　腰（こし）を締（し）むれば、いとどいとし、猶（なお）いとし、戻（もど）ろやれ、 　　しゃならしゃンならと。

一覧に戻る

---